キッチンの衛生管理

~ばい菌のホットスポットの掃除と消毒~

キッチンで楽しい時間を過ごしている家族は多いことでしょう。しかし、キッチンにはたくさんの細菌が潜んでいます。実際、食中毒のほとんどの症例は、外部よりもむしろ家庭内に原因があり、特に食品とキッチンの不十分な衛生管理の結果、引き起こされているのです。有害な細菌の拡散を防ぐために、私たちには何ができるでしょうか。
家中を必死で掃除する必要はありませんが、キッチンを安全な場所にするために、ほかの場所以上に清潔にしておく必要があるでしょう。

キッチンはばい菌のホットスポット


キッチンにはばい菌の「ホットスポット」と呼べるような、ばい菌が多く潜む場所がいくつか存在します。 

●ふきんやスポンジ
ふきんやスポンジを湿ったままにしておくと、そこに付着している細菌は急速に成長してしまうことがあります。そんなふきんやスポンジを再び使用すれば、そこに付着した細菌が、キッチンのあらゆる場所へ拡散することにもなります。使い捨てのふきんやスポンジや、再使用可能なふきんやスポンジを使う場合は、消毒してから使うようにしましょう。

●食品が接触する表面
調理台とまな板は、食肉、野菜、果物のような生の食品からの細菌で、簡単に汚染されてしまいます。食品は個別に保存し、それぞれ別のまな板を使うのが理想です。使用後は、まな板の表面を洗い、消毒をしましょう。その後、手をしっかり洗いましょう。

●よく触れる場所
以下のような、キッチン内でよく手が触れる場所は定期的に消毒しましょう。また調理の前後には、見た目が汚れてなくても、石鹸で手を洗いましょう。細菌のついた食材を扱った手でいろいろな場所に触れてしまえば、そこに細菌が付着してしまい、細菌の拡散につながります。

  • 冷蔵庫の扉や庫内の表面
  • ドアノブや引き出しのハンドル
  • 調理器具
  • 調理台
  • 椅子
  • 蛇口

●流し台
生の食品(肉、果物、野菜など)を、食事の支度の前に流しで洗浄する場合、今度は流しが汚染されるかもしれません。また汚染されたふきんやスポンジをすすいだり、流し台を清潔にするためにそれらを使用すれば、汚染を拡大させてしまうでしょう。蛇口を含む流し台と周辺の表面を洗浄剤などで定期的に消毒しましょう。

●ごみ箱
ごみ箱もばい菌のホットスポットです。ペットや害虫が近づかないようにして、臭いを減らすためにも蓋付きのごみ箱を使用しましょう。ごみ箱の清掃も忘れずに。内部だけでなく、取っ手と蓋も洗浄し、消毒をしましょう。

最後に。あなたが手を洗うことを忘れないでください。
手は、家庭における最大の感染源の1つです。キッチンを使用する際は、食品を調理する前後、そして食べる前にも必ず石鹸で手を洗いましょう。